東電福島MOX差止裁判・MOX燃料疑惑

裁判勝利の確信を強めて(03/20up)

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勝利の確信を強めて
−裁判によって勝ち得た「1年の猶予」−

ふくろうの会

 2月23日、双方が最終準備書面を提出。3月1日にすべての審議を終え、東電MOX燃料使用差止仮処分事件は結審を迎えた。判決にあたる決定の期日について、裁判長は「すぐには出せないが、できるだけ早く…」となんともあいまい。それでも裁判長の異動前の3月中には確実に「その日」は来るはずで、あとは静かに天命を待つばかり…。っと思いきや、東電の発電所凍結宣言をきっかけ始まった福島県知事を震源とする激動は、東電、国をも飲み込み、「プルサーマル1年凍結」は確実な状況となった。ここに私たちは、判決を前に「実質勝訴」を手にすることとなった。

 2月8日の東電の発電所凍結方針に対し県は「核燃料サイクルを含めたエネルギー政策を根本的に見直すべきだ」とコメント、これを受けて知事は「当然、プルサーマル計画も含まれる。計画について県民の理解は進んでいない。」「原子力全体について見直す時期で、一年ぐらいは県民の皆様の意見を聞いていきたい。」こうした姿勢は、東電が凍結から原発を外しても、取引の材料とも報じられた広野火力を凍結からはずす可能性を匂わせても、さらには国が職員を送り込んでも変化がなかった。知事の発言は公の場である県議会でも続いた。県の姿勢は根が深く、「東電の凍結方針は引き金にすぎない」(県幹部)。

 これが、裁判を背景にした動きであることは間違いない。私たちが裁判を起こしたのが8月9日、そのとき福島県は知事選の真っ只中で、翌月再選された知事は、最初の記者会見で裁判について、「東電が丁寧に答弁するよう」求める発言をしている。10月に私たちが県庁を訪れると、県原子力安全対策課の職員は私たちを暖かく迎え「県は裁判の行方に重大な関心を持っている」とまで。「ベルゴ社はBNFL社とは違う」と東電の側に立ち、けんもほろろだった昨年春との対応の違いは歴然。このとき既に県の変化は始まっていたのかもしれない。その後も私たちは審尋のたびに県には報告に赴き、書面や証拠資料を渡して説明をしてきた。県は、原告の立証にまともに向き合わず、情報を開示する努力すらせずに反論を放棄した東電の姿勢を苦々しい思いで見ていたであろう。1900名余りの原告団の中で、約900名が福島県民であることも大きな影響を与えているであろう。そして年明けから裁判で本格的に始まった安全論争についても注視していたに違いない。燃焼が進んだMOX燃料の事故時の挙動についての実験はこれからで、安全性は未確認であることを原告が立証したまさに同じ時に、知事は「プルサーマルには危険が内在する」との認識を示した。その知事はかつて、「安全上、MOX燃料はウラン燃料と同等であることを自分は理解した」と言ってプルサーマルを認めていた。

 こうした状況の下で、裁判所はこれまでの多くの原発裁判のように、電力側を一方的に勝たせて終わるわけにはいかない。「原告を勝たせても何ら問題はない社会状況にある」これが原告側準備書面の最後の呼びかけである。もちろん社会状況を度外視しても私たちの立証が正しいことは、最終準備書面を読み比べていただければ一目瞭然である。この期におよんで、東電は、プルサーマルを強行しようと必死にもがく国に張り付き、装荷をあきらめてはいない。私たちは、裁判所が毅然とした姿勢で、真実と良心に従って判断を下すよう期待している。

 私たちは勝利の確信をますます深めている。勝訴に向けて様々な行動を準備している。3月8日には、勝訴の確信と7ヶ月の裁判の経過・争点等について経済産業省の記者クラブで記者会見を行った。

 裁判によって勝ち得た「1年の猶予」を最大限に生かしたい。プルサーマル計画を完全に中止に追い込み、脱プルトニウム、脱再処理、脱原発の道を着実に進むための1年としたい。そのための活動にすでに取り掛かかり始めている。

〜美浜の会ニュースに投稿した文書より〜

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