プルサーマル・MOX燃料疑惑

12/22 通産省説明(03/15up)

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1. 東京電力の「福島第一原子力発電所3号機並びに柏崎刈羽原子力発電所3号機用MOX燃料品質管理データの確認結果について」という報告書(以下「報告書」とする)の正本は中村敦夫議員に出されたもので、福島議員に出されたものは前日の9月20日に東京電力が持ってきたドラフトである。

2.通産省はこのドラフトに対しコメントし、それを受け東京電力がドラフトに訂正を加え、最終的な報告書を9月21日に提出した。9月20日にドラフトを持参した東京電力側は副長クラス3人で、通産省側は課長補佐クラス3人で対応した。この中に木原氏も入っている。翌日21には東電側は部長が持参し、通産省側は平岡課長が受け取った。

3.BNFLのねつ造発覚を受けて東京電力に調査を依頼したのが9月14日で、9月20日のものが最初のドラフトである。ドラフトはこの一つしか存在しない。1週間程度で、そんなに多くのやりとりはできない。

4. 大きな違いは3点である。

@ 3.3が最終の報告書では落ちている。この内容は3.2に入っている。3.4がそのままになったのはミスである。

A ドラフト(福島版)には添付6が入っていない。3.1調査方法という項目を追加したので、最終の報告書には添付6が加えられた。この図は品質保証の方法を解説したもので、基本的な考え方を入れたらと指摘したら東電が1日で図を作成してきた。

B ドラフトにあった添付7のグラフは、グラフとしてあまり意味をないしていないので、「これで何がわかるのか」と指摘したら、東電側が落としてきた。

以上が通産省の回答。

 

これに対し、以下の質疑。

Q、ドラフトでは添付5に注釈がなく、最終の報告書でつけられたのはなぜ。

A、ペレットが2852個しかないように見えるので、わかりやすくするよう指摘した。

Q、ドラフトの添付8と報告書の添付7はなぜ違うのか。

A、ドラフトと最終の報告書で内容には違いがない。表ではわかりにくいので星取表のようにしたらという指摘をした。

Q、添付6の表はわかりにくい。BNFLでは外径が問題になっているのに、BN社では外径の全数検査が行なわれていないという理解がしにくい。

A、外径は検査項目の一つにすぎないと考えている。外径を特別に取り扱う必要があるとは考えていない。

Q、約43万個のうち2852個については外径検査が行なわれ、それが品質保証ということだが、日本側はペレット外径をどのように確認しているのか。

A、 東京電力はBN社から「品質保証の結果シート」をもらう、その内容は確認したというサイン(日本で言えばハンコ)があるだけ。実際の計測データは、(この2852個さえ)日本には来ていない。BN社にはあって、東京電力はそれも確認していると聞いている。

Q、日本側は43万個のうち2852個の数値すら確認していなくて、どうして品質保証を確認したことになるのか。

A、 約43万個が70のロット(東電はブレンダーと呼んでいる)に分かれていて、1ロットは約7000個である。全ロットから32個を抜いてグローブボックス内で、手作業で外径、高さ、重量を計測する。32個のうち1個でも不良品があれば、このロットは使わない。これはミルスタンダード(MIL-STD-105D)の判定方法でゼロイチ判定と呼ばれている方法である。(これは32個はスペック内だが、7000個すべてがスペック内と保証するものではない。32個がスペック内であれば、一定の分布が保証されるという意味で、スペック外のものがあっても許容範囲となる)

Q、それでは、スペック外のペレットも燃料棒になっているということか。

A、 仕様(スペック)の考え方が、すべてがその範囲に入っていないといけないというものではない。規制値ではないのだから。

Q、ドラフトではあって最終的な報告書では削除された添付7のグラフはペレットの不純物のデータの表だが単位も数値も示されていない。ドラフトの図では何を示しているのかまるでわからないが、通産省はわかったのか。

A、 わからないので指摘したら削除されてきた。

Q、ペレットの不純物というのは重要なデータだと思うが、削除で通産省はOKしたのか。せめて規定上限値や規定下限値の数字は示せないのか。

A、仕様値そのものが企業秘密になっている。上限値も下限値もBN社からは示してもらえない。

 

通産省への質問に対する回答

1.この報告書にはそもそもペレットの総数もロット数も書かれていないが、今回ベルゴニュークリア社(以下「BN社」)で製造された東京電力のペレット数、ロット数はそれぞれいくつか。

A.総数は約43万個。ロット数は70。

2.ペレットの検査ではBN社による全数検査は行なわれているのか。行われているならば、どのような方法で検査されたか。

A.品質保証は抜き取り検査で、全数検査で品質保証をしている工場はない。検査ではないが製造工程ではラインが二つあり、新しいラインではレーザーで全数計測が行なわれている。古いラインでは全数はできないが、100個に1個抜き取って計測を行なっている。それらのデータが保存されているかどうかは確認していない。膨大なデータになるのでもう残していないのでは。(ちなみにBNFLではペレット100万個近くの全数計測データが残されていた。BN社では43万個でコンピュータで保存できない数ではない。)

3.添付資料6にペレット寸法等測定概略図というものがあるが、この装置は誰がどのように扱うのか。(自動式か手動式か)

A.グローブボックスの中で手動でピンセットを使って行なう。(福島2852個+柏崎3021個=合計5873個も手動とは!)

4.この報告書には、設計仕様値も検査基準値もどこにも書かれていない。そもそもBN社との契約におけるペレット外径の仕様値、それに対する合格基準値はどのような数値か。

A.設計仕様値は10.35ミリプラスマイナス0.02ミリで合格基準値も同じ。

5.BN社における、検査による合格の歩留まりは、通常一般的に何%か。

A.把握していない。

6.今回製造されたMOX燃料ペレットにおける合否結果の比率は何%か。全数検査(行なっているなら)と抜き取り検査両方での歩留まりを示していただきたい。

A.70ロットの抜き取り検査はすべて問題がなかった。

7.これらの検査結果のデータは東京電力および通産省は入手しているのか。入手していないとすれば、その理由は。

A.入手していない。東京電力は現地で見せてもらっているだろう。この入手は通産省の仕事ではない。

8.4ページ「3.1ペレット外径」では、調査結果の項のカッコ内に「上記の調査に加え、現地工場において、コンピュータのデータベース中の測定データ数が報告されているデータの個数と一致していることを確認した。」と書かれているが、なぜ個数の確認が必要なのか。データそのものの確認はしたのか。

A.抜き取り検査のデータで品質保証をするため、抜き取りが申告されている数より多く行われていないことを確認するため、コンピュータに保存されている測定データの数を確認し、数が一致していることを確かめた。(もし多く抜き取られていたら、都合の良いデータのみを申告している可能性がある。)

9.報告書からはBNFL社と関西電力との契約にあったような全数検査と抜き取り検査のダブルチェック方式がBN社との契約では取られているのか。いないとすれば、品質保証はBNFL社よりはるかに低いと考えられるが、通産省ではこれをBNFL社以上の品質管理と考えるのか。

A.BNFLもダブルチェックを品質保証としたわけではなく、ねつ造が発覚したので関西電力が強く要求して全数計測のデータが公表されただけ。品質保証はどちらも抜き取り検査で、BN社はMIL-STD-105DとISO9002を満たしており問題はない。

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