プルサーマル・MOX燃料疑惑

06/08新潟県への要請と交渉(06/11up)
−みどりと反プルサーマル新潟県連絡会−

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【速報】6/8新潟県原子力安全対策室交渉報告(PM3:00〜4:30)

全数データ非公開問題

@全数データ開示の要請を県として通産省と東電に行なったのか。

室長:機会を捕らえて口頭ではおこなっている。12月の再調査についても当初、東電は福島3号機に限ると言っていた。それを新潟県から要請して柏崎刈羽を加えさせた。

Aでは、東電の対応は…。

室長:東電は2月報告書以上のものは出せないと言ってる。公開できる資料についても報告書以外のものは県としてもない。できるだけデータを開示することは望ましいと思うが、一義的な責任は国ある。

B全数データなしでは県としても検討のしようがないではないか。福井県では議会が要請して関電にデータを出させた。

室長:権限のない県としては出来ることは限られており、通産省の精査を待つしかない。皆さんの要請を伝えることについては躊躇しない。

BNFLデータ捏造について

@3月に測定点の移動や植木鉢型ペレット問題がイギリスでは大問題になっているが、製造過程のデータと品質管理の抜取りデータを比較なしでは不正の有無を判断できないのではないか。

室長:東電はBNFLの品質管理体制の不備を踏まえて、ベルゴ社に製造を委託しており、その点ではデータのコピーについては防げていると思う。

A1次計測と2次計測の比較なしでどうして防げると断言できるのか。

室長:ベルゴ社のほうが品質管理システムがしっかりしているから。

不合格レンダーについて

@ 2次計測で不合格ブレンダーが出たことを東電もいとめている。再検査で合格させた。その際の品質管理はMIL基準に基ずいていなかった。

室長:「並」「ゆるい」のMILスタンダードについては承知している。しかし、それは東電とベルゴ社との契約関係の問題だ。

BNFL問題検討委員会

@検討委員会に東電MOXについても検討課題に載せるよう県として要請してもらいたい。

室長:関電高浜MOX燃料にを対象としたものでありその考えはない。

A検討委員会へは通産省の品質管理の不備を認めている。新たに出来る品質管理体制のもとで柏崎刈羽MOXの輸入燃料体検査を行なうと通産省は言っている。通産省は新たな検査体制を県民に説明する必要があると思う。県として要請する考えはないか。

室長:いつ結論が出るのかわからないが、その必要はあるだろう。

最後に

室長:対策室としては安全性の問題を第1のスタンスにおいている。皆さんの不安はわかる。しかし、県としての限界も理解してもらいたい。今回の要請は機会を見て知事に伝える。要請を県の公報紙で公開する考えはない。

要請書

平山征夫新潟県知事様
― 東電2月報告書では県民の不安と疑問は解けない ―

ベルゴ社製MOX燃料データ公開に関する要請書

2000年6月8日

みどりと反プルサーマル新潟県連絡会 代表 小木曽茂子

 

要請の趣旨

 去る5月28日、東京電力柏崎刈羽原発6号機が手動停止しました。東京電力は排ガス放射線監視モニターの数値が上昇し、原子炉水内のヨウ素濃度が規定よりも高くなったと公表しました。原因については「微小の穴が燃料集合体にあるとみられ、燃料漏えいの可能性」が指摘されています。

 6号機のピンホールは96年8月にも発生しています。事故は1996年以来、今回で5回目です。昨年7号機が同様の事故を起こしたとき、東京電力は「穴は10万本に1本、あるいは100万本に1本ぐらいもともと開いていることがある」と説明しましたが、この説明にしたがえば、東京電力は欠陥のある燃料棒を装荷しているということになります。ご存知のように、燃料棒に穴があいていると停止時に浸水し、再開時その燃料棒に出力の異状が出るような事態では水蒸気爆発に至るおそれがあります。「外部への放射能の影響はない」と言って済む問題ではないのです。

 事故のニュースは県内のみならずロイター電で世界に発信されました。プルサーマルやMOX燃料データの未公開、9X9燃料や満杯となりつつある使用済み核燃料問題など、柏崎刈羽原発は問題の深刻さにおいて世界が注目しているのです。

 私達は今回の事故で間近に迫るMOX燃料装荷について不安の思いをますます強くしました。MOX燃料の問題の核心は、燃料ペレットの形状異状やプルトニウムスポットが燃料棒の破損をもたらすのではないか、という点にあります。過酷事故を想定した場合MOX燃料は濃縮ウランよりも被曝線量が2.5倍になる(MOX総合評価)ことを考えた時、MOX燃料ペレットには厳密な品質評価が要求されるはずです。

 以上の点からも、貴職におかれましてはMOX燃料の品質管理には厳正な要請を東京電力と通産省にして下さるようお願いする次第です。

 

要請の理由

 東京電力は、来年2月から4月の柏崎・刈羽原発3号機定期検査時にMOX燃料を装荷すると発表しました。今年2月にはベルギーにあるベルゴニユークリア社(ベルゴ社)への調査報告書が公表され、通産省は原子炉の変更を認めました。いま、東京電力は燃料輸送の準備に入ろうとしています。しかし、この調査報告書のなかには隠された多くの疑惑があります。さらに何よりも東海村の臨界事故を経験したいま、なぜプルサーマル計画を柏崎刈羽で行わなければならないのか、通産省や東京電力からは道理ある説明が何らされていません。

 昨年の9月、関西電力高浜3・4号機のMOX燃料データ捏造があきらかになり、12月には福井県が関西電力に燃料を使用しないよう指示しました。関西電力は高浜3・4号炉用MOX燃料の中止を発表しています。

 東電2月報告書はBNFL社(英核燃料会社)データ捏造問題を受けて通産省が再調査を指示し、9月、12月、1月と3回も社員を派遣、その結果をまとめたものです。従って、方法論的にはBNFL社のデータ捏造過程で明らかになった品質管理上の問題点を、ベルゴ社のMOX燃料製造・品質管理過程に促して検証しなければ説得力をもつとは言えません。しかし、東電2月報告書ではこの疑問点に何ら答えるものになっていないばかりか、全数データの非公開という態度が示すように、MOX燃料の品質管理上の信頼度という点では、むしろ後退(関電は全数データ公開)しています。

 去る3月24日の東京電力との交渉で重大な事実が明らかになりました。柏崎刈羽原発用MOX燃料ペレットに品質基準に合わないものがあったのです。しかも、この不合格ブレンダ―は再検査にかけられ合格していました。しかし、通産省はどのブレンダ―が不合格なのかについては「いくつ不合格があったのかは承知しているが言えない」(4月19日通産交渉)とし、頑なにデータ公開を拒んでいます。不合格品を再検査し合格としたが、しかしデータは言えない、こんな態度では再調査の信頼性を疑わせるばかりです。また、ペレットの測定数があまりにも少ないこと(7000個のうち32個)、すべての検査記録があるにもかかわらず公表しないこと、品質規格に従っていない検査方法など、MOX燃料の疑惑は増すばかりです。2月報告書のなかで唯一のデータとも言えるヒストグラムでさえ1000分の4ミリ単位(関電は1000分の1ミリ)であり、これではペレット寸法の分布が隠されてしまいます。さらに、関西電力MOX燃料で問題となった「植木鉢型ペレット」「計測点の不正な移動」「ペレットの90度回転の不正」について2月報告書ではなにも検証していません。

 東電2月報告書には不正があるのではないか ―――。私達の疑いは単に不正を糾すという意味合いにとどまるものではありません。MOX燃料の製造・検査過程には技術的に解決できないウラン燃料にはない本質的な問題点があるからです。たとえばプルトニウムスポットの問題があります。MOX燃料ペレットは、二酸化ウラン粉末と二酸化プルトニウム粉末をボールミルで混ぜ合わせることから製造工程が始まりますが、ベルゴ社の製造工程では両者の粒を均一にし混ぜ合わせることが出来ません。その結果、混合工程でプルトニウムの不均質な分布が生じます。

 にもかかわらず、柏崎刈羽3号炉用MOX燃料では、ペレット41万個中わずか36個の検査しかしていません。ベルゴ社で行なわれた検査方法はα線を測定する「αオートジオグラフ法」というものでが、この方法ではペレット1個のプルトニウムスポットの測定に1日かかります。さらに、水をかけながら削る湿式研削ではプルトニウムが1ヶ所に溜まり臨界を引き起こす危険性があり、「MOX燃料外径研削は臨界管理等の観点より、ウラン燃料ペレットの湿式研削と異なり、乾式で行なわれることから外径調整が難しい」(関電最終報告書、99年11月)のです。つまり、MOX燃料はペレットの製造段階から品質精度において多くの技術的制約を抱えているのです。

 これまでの話し合いのなかで東京電力は、「企業秘密なのでベルゴ社は記録を公開しないと言っている」と他人事のような態度に終始し、説明責任を果たそうとしていません。通産省と東京電力はこれらの疑惑に答える責務があるはずです。

 また、平山新潟県知事はプルサーマルについて「国と東京電力を信頼して計画を進める」と語りました。何よりも、県民のいのちとくらしに責任をもたなければならない立場からの発言とは思えません。本末転倒というべきです。MOX燃料の許認可権を持つ通産省と事業主体の東京電力に強く働きかけ、すべての情報を県民に公開させることがあるべき姿のはずです。

 私達は、平山知事に対してすべての記録が公開されていないMOX燃料の装荷を許可しないことを強く求めます。

 

要請事項

(1) ベルゴ社に対して全数計測データを公開するよう平山知事から直接働きかけて下さい。

(2) 品質保証検査の元データを輸入燃料体に添付するようベルゴ社に要請して下さい。

(3) 「植木鉢型ペレット」「3点計測の不正」「90度回転検査」のBNFL社の不正に対してベルゴ社では品質管理上どう対応したのか、また、その計測データを公表するよう東電に求めて下さい。

(4) 0.001ミリ単位の2月報告書ヒストグラムをブレンダー単位で公表するよう東電に要請して下さい。

(5) 不合格ブレンダーについて燃料集合体から外すよう東電に申し入れて下さい。

(6) BNFL問題検討委員会に東京電力MOX燃料も検討課題に載せるよう要請してください

(7) 以上の要請の回答を新潟県の公報紙で県民に公開して下さい。

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